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●歴史と命名●![]() |
瀬戸内海の海辺の小さな町、寄島町にある渚の蔵・嘉美心酒造株式会社は、1913年(大正2年)、初代藤井長十郎によって創業されました。 酒蔵としては比較的若い蔵です。 二代目松三郎は、酒造りに並々ならぬ情熱を傾けました。 また、信心深く、酒銘『嘉美心』は、彼の『身も心も清らかにして御酒を醸したい』との願いから、『神心』と同音の言葉を選んだものと伝えられております。 松三郎が招致した酒の神様・松尾神社の分社は寄島町内の大浦神社に奉られ、今も備中杜氏のメッカとして町の杜氏一同が当主と共に祈願にお参りしています。 また、蔵の敷地内には、備中杜氏の研修遺跡である、酒造会館が現存しています。 三代目敦久は、戦後の混乱期の中で、いちはやく「米旨口」を身をもって不動のものとしました。 |
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| ●常識に反逆して● 嘉美心は歴史は若いが、その道程において同業者の時代経過の数倍の時をかけ抜けて来たと言われています。 昭和の前半においては、一切のPRを排し、一切の販路を口コミにかけました。そして、二代目から四代目まで、蔵元の意を忠実に形にしたのが、備中流の重鎮、大島修一でした。 |
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| 終戦後、幅を利かせていた、三倍醸造法による甘口酒に対し、、酒一本あたり、米をたくさん使う事で、三倍醸造法とは異なる『米旨口』の方向をとり、同業者から、酒不足時代に損を仕掛ける措置だ! と喧伝されました。 昭和の後半、世相も酒も辛口化傾向を帯びてくる中で、いつの世でも平和であれば旨口酒は廃れない、との信念から、『酒一本あたり米をさらに贅沢に使う運動』を起こしました。 以来、真の旨口酒を造る蔵として、一貫して高原価旨口造りの方向をとって今日に至っています。 嘉美心は、各文献でも『品質を売る蔵』として紹介されているとおり、いわば醸造反骨を一貫して通しており、歴代の社長は冬季には造りに専念し、お酒のモロミと対話しつづけています。 |
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| ●嘉美心の醸造方法の特徴● 醸造の第一の特徴は、とにもかくにも米をふんだんに使うという事です。 米をふんだんに使うという事は精白を上げ且つ酒粕をたくさん出すことにつながります。 精米歩合が70%以下になると特に酒粕の出し方が問題になります。 嘉美心では本醸造酒でも精米歩合60%以下で醸造を行っています。特に粕歩合には気を使っています。 したがって、米一升あたり取れる酒が少なく、このため非常に高原価を招く造りとなっています。 しかし、これは「酒のある楽しい生活」を探求されるこだわり派のお客様の御満足を得る為の酒造りには欠かせない条件だと考えています。 醸造の第二の特徴は、徹底した冷房管理です。 造り中は4℃の蔵内温度による寒造り、貯蔵は真夏34℃の外気温が続いても、本醸造酒以上が真夏でも12℃以下、普通酒が14℃以下で静かに眠らせることにしています。 さらに、生酒はマイナス18℃で、静かに眠らせる事にしております。 酒は蔵内で優雅な生活をしているわけです。 業界においてとかく軽視されがちな事が貯蔵温度です。酒を生き生きとした姿でお客様にお届けする為には低温での貯蔵が肝要なのです。 低温で貯蔵すれば素顔の生き生きとした状態で出荷できます。 このシステムは三代目の藤井敦久の発案により1970年(昭和45年)に導入されました。 当時、他の同業者から奇異の目で見られ、嘲笑された事すらありました。 しかし、岡山県南東部を中心とする良質軟質米と、高梁川伏流水という、『水』『米』の条件に恵まれているが、温暖な気候へ何とかアルプス山中における条件を岡山に持ち込めないものかと、常々考えていました。 そこで、『よし!アルプスを蔵へ移せ!』と敦久は命じ、全蔵冷房を断行したのです。 このような酒造方針により、嘉美心の備中流集団は、女性的にきめ細やかながら甘みが表面に出ない繊細な酒造りに取り組んでいます。 |
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| ●嘉美心の醸造方法の特徴● 嘉美心の作品の特徴は、大きく分けて四つありますが、それらは、前述の醸造方法からもたらされています。 第一に高精白米をふんだんに使い、しかも粕を思い切ってふんだんに出した贅沢品であることです。 これを、吟醸型麹を使い、低温発酵させることによって、実現させている為、米のエキス分が高く、したがって日本酒度(いわゆるメーター)が高いにもかかわらず、きれいな酒質になっています。 この点、典型的な『米旨口』です。 ちなみに、三増酒が未だ生まれていなかった昭和13年の全国市販酒の記録によると、実にマイナス20以上からプラス15以下までの幅があり、当時の清酒が個性を競っていた様子が伺えます。 嘉美心は、根本的に、この華やかな個性展開の流れを継承しています。 第二に、低温発酵にとどまらず、全国最先端の理想的な冷房貯蔵を行っている為、作品が若々しいことです。 第三に、造り方が贅沢なため、アミノ酸が適正に少ない上質酒になっていることです。 アミノ酸にもいろいろ種類があります。アミノ酸が多いか少ないかは大切なことですが、さらに大切な事は、アミノ酸の 内容がどうかということです。 良い酒のアミノ酸には、まず『アルギニン』が多く『チロシン』が少ないようです。 第四に、造り方が贅沢ですから、同じ酸でもモロミから出るリンゴ酸の比率が高い作品になっています。 酸にも色々ありまして、清酒にはごくわずかの酸を含めると、約40種類の酸が含まれます。 そのうち第三の酸といわれるリンゴ酸の比率が高いのが特徴です。リンゴ酸は、スッキリとしたさわやかな酸味を感じさせる酸です。モロミから自然に出るリンゴ酸のレベルは、米を白くする程度や、粕の出し方や、こうじの造り方や、発酵の仕方などを素直に映し出しているもので、いわば品質の鏡ともいえる酸です。 |
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| ●嘉美心の基本姿勢・私達も99%消費者だ● 嘉美心は次の誓いを立てています。 『私達はお酒を作る事ではメーカーですが、生きる上では消費者です。だから家族の口に入れさせたくないものは作りません』がその誓いです。私達はお酒は作るが、味噌も買う、醤油も買う。自分達は消費者である、作る者も99%消費者である。という当たり前の原点に立ち返ることでお互い確認しあっています。 消費者にとって、良い食品とは何か? 嘉美心は次のように考えています。 第一に『安全である事』第二に『ごまかしの無い事』第三に『味が良い事』第四に『品質に応じた妥当な価格である事』の四つです。 自分達も99%消費者である事を原点にする嘉美心は@原料の厳選A加工段階の純正B一徹で時代環境に曲げられる事の無い企業姿勢C消費者との関係の重視。 を四原則としています。 要約すれば、嘉美心は次のことを目指しています。 @〔私達の目標は〕『酒のある楽しい時間を本物で提案する』ことで嘉美心が成り立つ事。 A〔そのために〕『私達はお酒を作る事ではメーカーですが、生きる上では消費者です。だから家族の口に入れさせたくないものは作らない』事を心がける事 B〔だから〕こだわって食品を作ること。 |
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| ●具体的な商品展開の基本方針● 基本方針は、伝統技法による『米旨口』を大黒柱とするかたわら、顧客多様化に対応する為、新技法特許による商品展開を充実させる事です。 嘉美心の存在理由を考え、あくまでも『伝統技法』による『米旨口』路線を中心に据えていますが、顧客の多様化に対応する為、特許に基づきまして、清酒では常識外の低いアルコール度数でまったく新しい味覚での、酒のある楽しい時間の御提案も進めてまいりました。 奈良時代から延々と伝承してきました、伝統的なまともな原料で、まったく新しい味のご提案を『米の旨さ』を活かしてお届けすることを進めてまいりました。 又、新世紀を迎えるにあたってとりあげましたのが、『環境』『健康』『安心』というキーワードです。 この思想に基づきまして、『特別栽培朝日米 嘉美心』をご提案いたしました。 次いで、更に米の本質に迫りました。 『米の旨さ』に『米の隠された健康への力』を加えて、新しいご提案にも踏み切りました。 口にするものを選ぶ時、『環境』『健康』『安心』というモノサシを大切にされる方に、私達の命運を懸けることにしています。 |
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